Reportイベント報告

2021.2.24

「デザイナーを証したアーティストになるのが一番いい。」(吉井仁実)

今回のゲストは吉井仁実さん。

公益財団法人清春芸術村理事長、hiromiyoshiiオーナー&ディレクター

今回は渋谷スクランブルスクエア15階、hiromiyoshii shibuyaにて吉井仁実さんとみーさん(東邦レオ 社長 吉川稔)、そして参加者(学生と若手社会人)で「アート」について対話を行いました。

「デザイナーを証したアーティストになるのが一番いい。」

吉井さんが一番最後に言われたこの言葉。これがどういった意味だったのかを見ていくために、参加者と共に「アートがそもそも何か」を探索したお話からしたいと思います。

「アートとは何か」と聞くとみなさんはどう考えますか?

・自分の表現をすることがアート

・美術

・正解がない作品

様々な答えがあると思います。

では「アート」とよく比較される「デザイン」とはいったい何なのか。

キャリアデザイン・空間デザイン・コミュニティデザイン。などなど

最近色々な単語に使われます。

アートもデザインもどちらもクリエイティブなモノではあるが何が違う。

参加者が悩んでいるのが表情で手に取って分かります。

アートとは何か。デザインとは何か。これに正解はありません。

しかしここで話されていたものは、このような内容でした。

デザインはクライアントからの依頼があり何かを意図し設計する。

更には納期もあり「デットライン」が存在する。しかしアートにはデットラインが存在しない。

それは誰のために作っているかという「意図」が関係するからだろう。

相手のために行うデザインと違い、アートは自分の中から湧き出る表現であるから、期限も存在しない。

そしてアートはクライアントが存在しないので、実費での活動になり、

デザインにはクライアントがいるため予算がつく。

「デザイナーを証したアーティストになるのが一番いい。」

アーティストでありデザイナーである事を意識すると世の中の見方が変わる。

「クライアントのお金を使い、ちょっと相手の為になるものを作りつつ

本当に自分のやりたい事をやる。」

成功している人の要素はここにある。

そして、それに挑戦できるステージがある事がなにより重要。

どんな人生を選択しても、そのステージを見つける事が大事なのかもしれないし、そのステージさえある環境なら、どこでだって可能性は広がるのだろう。

VUCA時代において問題解決より重要な「問いを立てる力」を、右脳的な「感じる事」と左脳的「考える事」の両方を使いながら様々な体験と対話の中で捉えていく。そうして、社会人も学生も肩書を気にしないプラットフォームをつくる事を目指したイベント。

〈第1回〉

1月23日(土) 17:00~19:00

アートディレクター 吉井仁実

〈第2回〉

2日14日(日) 15:00~17:00

Numéro TOKYO編集長/ファッションディレクター 田中杏子

〈第3回〉

2月21日(日) 17:00~20:00

ATカーニー日本法人会長/CIC Japan代表/ナイトタイムエコノミー推進協議会理事 梅澤高明

〈第4回〉

3日6日(土) 17:00~19:00

IDEE創始者 黒崎輝男

〈第5回〉

3日28日(日) 17:00~19:00

バイオアーティスト/研究者/開発者 福原志保

ナビゲーター

吉川稔(東邦レオ株式会社)

会期中イベント

詳細はWebサイト、SNSにてお知らせします。

SNS

【Facebook】https://www.facebook.com/zigzag.dialogue/

吉井仁実さん

公益財団法人清春芸術村理事長、hiromiyoshiiオーナー&ディレクター

山梨県の文化総合施設 (公益財団法人 清春芸術村) 理事長。現代美術ギャラリー (hiromiyoshii & HIROMI YOSHII EDITION) オーナー&ディレクター。(ART PHOTO TOKYO) ディレクター。山梨大使。

連載『現代アートに一歩近づく 12stories』(2017 ~18 年 ハースト婦人画報社25ans)ほか。著書『現代アートバブル』(光文社新書)ほか。